月刊 野宿しようぜ

凛メンバーブログ

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スーパーカブと野宿しようぜ!最終夜~酒盛りはお風呂の後で~




パンクを修理した俺とスーパーカブは、
バイク屋に別れを告げ、費用4000円を支払い旅に復帰した。


気分は爽快。


あの憂鬱や不安が嘘のように、
無くなった俺は、一路飛騨高山へ向かう。


もう、何度も訪れている高山。

まさかの今年二回目。


小さいバイクなので、狭い市内も楽々。


高山ラーメンを食べに、市内のラーメン屋へ。

店の前にガッツリ停車。

カブは、歩道に駐車する事でかなり絵になる。

そのまま、ラーメン屋に入り、炒飯とラーメン大盛を注文。

店内は外国人ばかりで、1人ラーメンを啜る音が響く。


三味線が響く店内。

バチの音に合わせながら、軽快にラーメンをすする。

和太鼓に合わせながら、炒飯をリズミカルに口に運ぶ。

この旅3回目の鉄板コラボ。

思えば、各地の名物など食っていない。

唯一、高山ラーメンくらいなものだ。


レッカーの宇崎竜童似の運転手との会話を思い出した。



「なんで、バイクで旅をするの?バイクで行く目的みたいなのがあるとか?」


「いやあ~……なんでしょうね……
たぶん、走りたいだけなんですかね……バイクでひたすら」


「車じゃ、駄目なの?」

「駄目じゃないです。ただ俺の場合、バイクじゃなきゃ駄目なんだと思います」


「へぇ~……」


「上手く言えないんですけど、バイクしかないとか、自分で決めつけてる訳じゃなくて、
色んな乗り物を経験して、結局はバイクじゃなきゃって、思っているだけで」


「ただ、バイクで走りたいってだけなんです」


「大きいバイクだったら旅も楽じゃないの?」


「う~ん……確かに楽ですね。山が多いところなんかは特に。
高速も乗れますし、追い越しも楽だし……」


「小さいバイクよりも時間も掛からんし、大きいので走れば良かったんじゃないの?」


「う~ん……確かにそうなんですよ。
でも、小さいバイクには小さいバイクの良さがあって、遅かったり登らなかったりしても、バイクはバイクで……
もう、その非力さで旅をする俺カッコイイ!みたいな、苦労を満たしたい自己満足の話ですから(笑)」


「(笑)なんか、俺も乗ってみたくなったわ(笑)」


みたいな会話をしたのだった。


高山ラーメンとか、関係無いけど、
名物を食べたりするのも旅。
ただ、バイクで走り回るのも旅だ。


だから、何かをしなきゃとか、あまり拘らない。

時間を楽しんで、知らない場所を楽しんで、
天気や気候や道や景色を楽しんで、
それが旅をするって事だと思う。


悪い思い出も、いつかは良い思い出に変わるように、
旅とは楽しむものだ。


ラーメンを平らげ、炒飯を食い尽くし、呆然と見る外国人の視線を釘付けにし、
金を払って店を出る。


全てが頭で描いた通り行動できたときの達成感は、かなり気持ちが良い。

高山の喫茶店、氷菓でもお馴染みの「バクパイプ」さんへ向かう。


ヨーグルトと、ウインナーコーヒーが
言うなれば最高かつ、至高だ。


市内をブラブラ歩き、飛騨駄菓子を食べてから、今夜の宿泊地、平湯バスターミナルへ向かう。


途中、赤カブが名物のドライブインでお土産を購入。


次いでに今夜のお酒の供として、唐辛子赤カブの漬物も買ってみた。


後に食べたのだが、これ、絶対にオススメだ。

沢山買えばよかったと後悔した。


久々の大ヒットお土産だった。



平湯バスターミナルでは、前にも書いたが日帰り入浴出来る施設があり、
雨に怯えること無くテントを張れる場所もある。

トイレも綺麗で、何より夜はとても静かだ。


上高地、立山連峰であるため、星が!
星が想像を絶する美しさだ。


で、テントを張り終えて温泉から帰ってくると、
一台の車が停車していた。

どうやら、この穴場が気になっていたらしい。


中年の夫婦と犬一匹。

そして俺と言う珍妙な組合せで、
一夜の夜会が催される事になった。


俺は赤カブとバーボンを提供し、簡易のすき焼きをご馳走になる。


二人は夫婦で各地を車で旅していると言う。

車中泊して、温泉に入り、自炊しながら旅を続けていた。


彼等の話で興味深かったのは、

「人生、一度きり。だったら旅をしたい」

と言う事だった。


同じ様な事を考える人も居るんだなと思った。


色んな話をした。


仮に、日本を動かすような人物だったとしても、
旅をしている場所では、そんなものケツを拭く紙にも及ばない。

酒を飲むと武勇伝の如く過去の栄光をひけらかす奴も居るが、
大切なのはそんな眉唾物な話ではなく、
今この地面から何を見て感じているかであって、
人間本来の野性と感受性で、本当は凄いんだぞと言う虚勢を脱いだ姿だけが、
旅に愛されている証明だ。

そして、それを感じたときに初めて素の自分で人と接して、濃密な旅の時間を共有できる。



やがて睡魔に襲われた俺は、
朝から起こった様々な事象が、遥か昔に起きた出来事の様に、
感じながら意識が遠退いていった。


眠りが浅くなったとき、テントの外は雨が降っていた。

標高1700mに位置する平湯は、
真夏であっても中々夜は寒い。


上着を着て、布にくるまる。


「…………旅も、いよいよ終わりだなぁ~」

と、呟きながら、

雨音と共に眠るのだった。




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  1. 2016/08/23(火) 23:35:25|
  2. コンボイ
  3. | コメント:0

スーパーカブと野宿しようぜ!第19夜~レッカーレスキューブルース~






「じゃ、高山市まで行きますよ」


レッカーの運転手は、若干宇崎竜童似の気のいい男性。


そうなのだ。


水を諦め、しばし放心していた時、不意にガラケーが鳴った。


レッカーの運転手だった。


丁寧に我が相棒を乗せてくれて、
ついでに私も乗せてもらう。


宇崎竜童似の運転手は、高山にあるバイク屋を紹介してくれた。

そこなら何でも直してくれると言う。


車内では他愛ない話を沢山した。

ローカルな話しも沢山聞けた。


しきりに栃木から来たことに感心しきりで、私も誇らしくなった。


カーステレオから音楽が流れた。


一番星ブルース


♪男の旅は~1人旅~♪

文太さんが渋く歌う。



沁みた……



誰1人知らない町で、たぶんもう二度と会わない宇崎竜童似の運転手。

彼の運転するレッカーで、白川郷から飛騨高山へ走り、
この旅始まって以来のクーラーと、助手席の快適な乗り心地。


自分が自分でないような不思議な感覚に驚いた。

親切な宇崎竜童似の運転手は、高山のバイク屋に到着すると、手際よくスーパーカブを下ろしてくれた。


バイク屋の写真






運転手はバイク屋と話して、レッカーに乗り走り去った。


ありがとう、宇崎竜童似の運転手。
本当に助かった。


さあ、パンクの修理をお願いしよう!






このバイク屋も、人柄のよさが滲み出た好人物だった。


これで、高山に来たら遊びに来れる場所が増えた。


修理、宜しくお願いします!!


チューブもいっていたので、
在庫がないから近所の自転車屋から貰って来るとの事。


その間、俺は店番をしていた。


スーパーカブは、部品の交換性も高い。

で、実用バイクだから、意外に自転車屋でも修理出来たりする。


郵便局や出前、新聞配達、銀行やガスメーターなど、
ビジネスバイクはやはり何処でも直してくれたりする。


ただ、秘境を除いてはだけどな!!






上島珈琲のカフェオレ、
超旨かった。

2本飲んだ。


まあ、ここまで何も飲まなかった訳だから、
美味しさも倍増と言う奴だ。



バイクも直り、パンクも無かった事になって、
俺は高山市内を目指し走り出した。

ありがとう!

これで旅が続けられるよ!


余談だが、
宇都宮ナンバーのバリオスが、このバイク屋に修理に入っていた。


聞けば昨日持ち込まれたらしい。

暫くすると、持ち主の男性がやって来た。


自走で帰るには、バイクを修理しないと駄目だと言う事で、
はたしてあの男性は、どうしたのだろう?


無事に帰宅したことを祈るばかりだ。

  1. 2016/08/22(月) 23:17:11|
  2. コンボイ
  3. | コメント:2

スーパーカブと野宿しようぜ!第18夜~事件だ!!を、振り返る~




早朝の五箇山の風景





白川郷















白川郷のドラゴン(笑)





バイクと洞門




上の写真が、私がビバークした場所だ。


仮に深夜。

この場所に居たなら、きっと生きた心地はしなかったであろう。


ふと、喉が渇いた。


考えなければ良いものを、余計な考えを巡らせてしまった。


自販機など、およそ皆無。

長いトンネルを歩いて向こう側までなど、正気の沙汰ではない。


かといって、廃道になっている旧道の先に、自販機がある見込みはない。

来た道を戻るにしても、山道は大型が闊歩し、徒歩では危険だ。


ふと、水音が聞こえる。
ダムの畔だけあり、水が流れているはずだ。


少し藪こぎをして、水が流れる場所を目指す。


レッカーが来なかった事を想定して、仮に水を飲まなければ、この灼熱で大変なことになる。

なのであまり動かず水がある場所を確認したかったが、


期待は大いに裏切られた。


確かに綺麗な小川が流れている場所を見付けた。

遥か五メートル下の橋の下に。



「と、届かねぇじゃん!」


切り立った岩場を下れば、小川には辿り着く。

しかし、危険だと誰が見ても解る。


ステンレス製のマグカップを持ち歩いている俺は、
ここで一計を案じた。


「そうだ!荷物を縛ってるゴム紐を使って、マグカップを下に垂らせば……」




全然届かなかった。




「よ~し……いよいよ、手詰まりだぞ……」


バックを漁ると、

シシャモとビーフジャーキーと、
カルパスとジャックダニエルがあった。


「駄目だ……喉が渇くやつしかねぇ……」


俺は水について、考えるのを止めた。


「必ずレッカーは来る」

そう信じて、体育座りで待っていた。


  1. 2016/08/21(日) 23:31:09|
  2. コンボイ
  3. | コメント:0

スーパーカブと野宿しようぜ!第17夜~事件だ!!~






人生山あり谷ありとはよく言ったもので、
私は朝からスーパーカブに乗り、
人も少ない五箇山の道を、えっちらおっちら進んでいく。


人生を山に例えるのなら、この峠道が例えに相応しいのだろうと思いながら進む。


昨夜はぐっすり眠り、久々の清々しい朝。
道の駅福光は、いささか高地に在るらしく、朝の風が気持ち良い。


顔と頭を洗い、昨晩のツマミの残りであるビーフジャーキーをかじって、腹に納めた。



野宿旅は、朝日と共に起きる。


目覚ましは7時にセットしてあるが、
目覚まし通りに起きたためしはない。

大概、目覚ましよりも早く起きてしまう。

眠ければ途中で休み、腹が減ればなにか適当に食う。


いい景色を見たら立ち止まり、
温泉があれば入る。


それが1人旅の醍醐味だ。


ビバークだって思いのまま。
極端な話し、好きなときに好きな場所で休んでいたって構わないのだ。


そんなわけで、
飛騨高地を分け入り、国道を進むと、やがて五箇山集落の茅葺き合掌造りに行き着く。


実際に人が暮らす集落なので無闇に足を踏み入れたりはせず、
遠くから全体を眺める。

家は古来より伝わる合掌造りで、茅葺き屋根の文化が脈々と受け継がれた土地。

恐らくは雪に対する家屋の究極の形。
そして養蚕文化。
囲炉裏による煙の活用。

その営みが今に残ると言う事で、世界遺産に認定されたのだと思う。


しかし、仮に自分の住む近隣がたまたま世界遺産になってしまい、
大挙として観光客が押し寄せて来たなら……

考えただけでうわ~って気分になる。

なので、観光地化していない場所では、見守るスタンスでいたいものだ。

ふと、五箇山の集落から学校へ通う子供たちを見ていて、そう思った。


さて、


早朝の白川郷は、流石に人が少ない。


写真を何枚か撮る。


まだ、白川郷の敷地内のお店はあまり開いていないので、
高山市内まで走り、何か食べる事にした。


バイクの停めてある場所まで帰ってきて、バイクに股がった時、ある異変に気づく。



「ぬっ!?タイヤがパンクしているだと!!??」

愕然とした。
まさか、こんな山奥の秘境な観光地で、
パンクに見舞わられるとは……



「ぜ、前輪がパンクしているだと!!??」


空気は半分くらい抜けていた。
ハンドルは取られるが、走れないわけではない。

重心を後輪に掛けながら、なるべく前輪が接地しないように(まあ、無理だが)、白川郷入り口にあるガソリンスタンドに急いで駆け込む。


「すいません!ちょっと空気入れたいんですけど!」


スタンドのおっちゃんが慌てて出てくる。


そして空気を目一杯入れてくれた。


何度もタイヤを揉むが、空気が抜けていく気配は今の所無い。


軽くパニックに陥っている俺。


今回、いつも旅には持っていくパンク修理キットを持ってきていない。

「どーせパンクしないし……」

と、明らかに出発前にフラグを立てていたのだった。


「し、しまった……」


場所は白川郷。


バイク屋など皆無。


在るのは世界遺産。


スタンドでパンク修理しちゃえばよかった……と、
走り出して気が付いた時には、
前輪は完全に潰れていた。

身の危険を感じるほど、コーナーでヨレヨレで転倒しそうになる。

こんな崖っぷちの道で、何気に交通量が多い場所で、
転けて轢かれて、崖から落ちたら洒落にならない。
崖の下はでかいダム。

おぼろダムとある。

ダイナミックな放水をしている。


限界まで走り、ついにここまでと判断した場所は、
幸いにも旧道の洞門に運良く止まることが出来た。

旧道は車が走っていない。そして広くなっている。
スノーシェードが、日差しを避けて涼しい。


「ひとまず、ビバークできて助かった……
しかし、もはやロードサービス呼ぶしかない……」


行き付けの地元のバイク屋で、たまたま入ったロードサービスのクレジットカード。


でかいバイクならともかく、
スーパーカブでこれを利用することになるとは……

しかもパンクで……


仕方ない。店も道具もありゃしない。

ひとまず、ロードサービスに電話してみる。


女性のオペレーターが対応してくれた。


「え?場所ですか?えっと、ダムの畔に居ます。はい。国道沿いです。あ、トンネルがあります。すごい長いトンネル……」


こんなアバウトな説明で、
秘境と呼ばれるこの場所はたして来てくれるのか!?

「では、レッカーを手配いたしますので、2時間程お待ちください。
因みに、レッカーには基本同乗できませんが……何か別の交通手段はありますか?」

「在るわけ、無いだろうが!!」

「で、ですよね~……ちょっとこちらで考えてみます」



甚だ不安ではある。

観光バスしか通らないような場所だ。


最悪、あそこで工事している方に、土下座して里まで連れていって貰うしか無いか
と、そこまでを想定せざるおえない。


大したストレス無く、此処まで走ってきたのだが、ここに来て頭をフル稼働させた。

すると私はどっと疲れて、電話が終わると同時に地面に座り込み、寝転がった。

日陰は素晴らしく涼しいので、
瞬く間に寝入ってしまった。


一度、頭をリセットするべく、睡眠を欲していたに違いない。


  1. 2016/08/20(土) 22:49:41|
  2. コンボイ
  3. | コメント:0

スーパーカブと野宿しようぜ!第16夜~寝床まで30mile~




まだ時間も早い。


眠くもない。


だったら、夜走りが基本だ。


知らない土地の夜走りは、何気に楽しいが、案内看板を見落としがちだ。

ならば高規格国道が、安全且つ早い。


ひたすら国道8号線を金沢方面に走る事にした。

途中、白川郷へ向かう国道に合流して、高山に抜ける算段だ。


やたら警察が多かった国道8号線。
何かあったのか?

交差点には必ず居ると言う、今までに経験したことがないほどの警察の数。

悪い事をしているつもりは無いが、
良いことをしているわけでもないので気になる。

走りに走って金沢市内へ。

相変わらずでかい町だ。
いつも市内は迷ってしまう。


青看板を見落とすとアウトだ。

永遠ループしてしまう。

なんとか抜け出して国道304号へ抜ける。


流石に京都から金沢まで走れば、集中力は低下する。


道の駅福光に辿り着いた時には、すでにヘロヘロ。

テントを立てる気にもならず、
深夜の道の駅休憩所で1人、酒を呑みながら東尋坊のサークルKで買ったツマミでしばし放心。


寝る場所さえ決まれば安心だが、3泊目の今夜はこの旅一番テント立てにもた着いた。


そして泥のように眠った。


事件は、翌日。


旅自体が破綻するかもしれないある事件が起きるのも知らず、
世界遺産五箇山、白川郷へアクセスする事になる。


コンボイは、適度な温度の中、何も知らずに眠る。


  1. 2016/08/19(金) 23:56:45|
  2. コンボイ
  3. | コメント:0

スーパーカブと野宿しようぜ!第15夜~東尋坊心霊譚~




突然ですが、
あなたは幽霊や心霊の存在を信じますか?


まあ、貴方がいくら私の前で、「そんなもの居るはずがないよ」と
言ってみた所で、私には念仏オブホースイヤーな訳ですけど。


1日中走りっぱなしの私は、
きっと疲労が蓄積されていたのだと思います。

だから、アレが
見えたとか、見えなかったとか、そんなものは関係無いのです。

私の疲労が呼び起こした幻覚と幻聴なんでしょうから。


しかし、1度でもその不確実な存在を肯定してしまったのなら、
それは私の中で、存在すると認識できるのです。

なので、誰かが批判的な意見を言ったとしても、
不確実な存在を肯定した人なら、もはや否定的な意見など、むしろ不確実な言葉でしかないのです。


正直、「あんたはいいよな~見えなくて……」
と、思ってしまうのです。


つまり、


崖から人が飛び降りそうな現場に直面します。

「あっ!危ない!!」

などと叫んで近寄ろうとします。


後少しで飛び降りた場所だと思ったら、
突然後ろから
「すいません、どいてくれますか?」

と、言われて、

ビックリして飛び退くと、
損壊が激しい色の薄くなった人間のようなものが、
また崖から飛び降りるのです。


言葉など出ませんし、体も恐怖で動きません。


ただ、その損壊が激しい色の薄くなった人間のようなものは、
何度も何度も繰り返しているのです。

何度も何度も崖から海へ飛び降りては、また同じ場所に戻って。


色の薄くなったと言うのは、
未来永劫存在しうると言うのではなく、

私達が
「あの崖から飛び降り自殺があってね……」
と、話し続けて居る限り
居なくなる事は無いのだと思います。


皆の記憶からそのこと自体が忘れ去られない限り、
彼は少しずつ薄くなりながらも、
何度も崖から海へ飛び降り続けるのです。


たまに、彼の存在を認識できる人が来ると、

「私と替わってくれないか」
と、話し掛けて来るそうです。



残念ながらコンボイは、その不確実な存在を認識出来ません。

結果、

自殺の名所、東尋坊においても
夕暮れの中、テントを張ったとしても何も感じないでしょう。


しかし、ボランティア見廻りの方に
変に気を使わせて、仕事を増やす結果に成ってしまったので、
東尋坊キャンプは断念することにしました。


「えっ!?もしかして自殺しそうだって!?
しない!しない!」


死のうかなと考える人間が、栃木から京都、福井まで下道で
来たりするわけ無いじゃないか。


もしそうなら、私は豪遊して果てるのみです。

バイクでなんて来ないし、
テントになんて泊まりません。


どうやら過去には某北朝鮮へ連れて行かれた人も居るとか……


そっちの方が怖いわっ!!



味噌がついたら撤退する。

それが野宿のルールで、私の掟です。

意固地にそこに執着しても、ろくなことには成らない。
さっさと発想を変えて、気分も変えることです。

もう、諸事情で動けないなら仕方無いですが、
テントを撤収して、荷物が積めるなら、誰かにケチを付けられたなら移動するのが賢明な判断です。



因みに、

私は御守りと般若心経が書かれた手拭いは、
ツーリングの時には必ず持っていきます。

知らず知らず、無神経に知らない土地に入って申し訳ないと言う気持ちと、
仮に何かあった所でも、知らずに足を踏み入れて申し訳無いと言う気持ちで、
持ち歩いています。

まあ、自分が事故とかに巻き込まれないようにと言うのが、持ち歩く一番の理由ですけど。



で、夜も8時くらいかな?

東尋坊から、金沢へ向かい走り初めるのだった。
  1. 2016/08/18(木) 23:12:37|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第14夜~自殺?しないしない!!~






芦原温泉の温泉施設は、多数の人で賑わっていた。

きたねえ男が、全身日焼けして、
2日ぶりの風呂に入る。

手拭い一枚と、日帰り温泉で買ったタオルを持って、
浴場のドアを開けるのだった。


視線を感じる。


そりゃそうだ。


腕は見事なツートンカラー。
手差しでもしてるみたいだ。


身体を洗う。


ビシビシ腕の日焼けが痛む。
泉質なんてお構いなしだ。
一番熱い風呂に身を沈め、
「んん!ぬああああっ……」
と、疲れている人の声と、身体が染みる苦悶が滲み出る。

ふと、今日までの旅が、頭をぐるぐると回る。


隣には地元の年配の男性がいた。


「すいません。この辺で美味しいものが食べられる所ってありますか?」

聞いてみた。


「ん?兄ちゃん何処から来た」


「えっと、栃木から来ました」


そう言うと、年配の男性は驚いていた。


「栃木から!?なんで福井まで来たの」


と、言っているように感じて、

「夏休みツーリングです」

とか、答えていたかも知れない。

なにせ、めちゃめちゃローカルでネイティブな福井弁。

内容がよく解らなかった。


「芦原温泉に泊まるの?」

と、聞かれ、

「いやいや、野宿っすよ。今夜は東尋坊にテント張ろうかと思って」


ふと、年配の男性は真顔になったのが解った。


「あそこは怖いところだから、泊まらない方がいい」

と、言われた気がした。
「ど、どういう意味ですか?」


俺は聞き返したが、
年配の男性は真顔からまたにこやかな顔に戻り、

「駅前に屋台があるから、そこで晩飯を食べたら良いよ」

と言われた。


う~ん……腑に落ちないまま風呂を出て、着替える。


施設を出ると、通り沿いに飲み屋みたいなのが見えた。

とりあえず、今日の二食目はこの店にするか。


暖簾をくぐり中に入る。

狭い店内には、これから出勤であろうホステスさんなんかが、晩御飯を食べていた。


「コーラください」

そう言ってテーブルに座り、メニューを眺める。

瓶コーラを持ってきてくれた店の人に注文を入れる。


「この焼き飯ってやつと、ラーメン大盛り」


コーラをコップに注いで、一気に飲み干す。


「あぁぁっ!胃が痙攣する」


週刊紙のエッチな記事を読んでいるときに、ラーメン大盛りと焼き飯が運ばれてきた。


慌てて週刊紙を閉じる。

焼き飯は、チャーハンかピラフを想像していたのだが、
どうやら焼きそばのようにご飯にソースを混ぜて炒めるタイプ。


これが絶妙で、めちゃめちゃ美味しかった。


ラーメン大盛りは、細めんに澄んだ醤油ベースのスープ。

これも何気に麺に絡んで大変美味しい。


地元の客がひっきりなしに来るのが解る。


基本的に、ラーメンとチャーハンは一緒に注文した場合、どちらかが不味くても成り立つ。

どちらも不味い場合は、中々無いが、まれにある。


メニューにラーメンと載せる以上、最低限ラーメンは美味しくなくてはならない。


チャーハンは、店によって全く味が違うが、鍋の基本だから、チャーハンが美味しければ、定食関係は期待できる。


なので、基本であるこの二つを頼むようにしているのだが、
今回は当たりだった。


きっと、他のものも美味しいに違いない。


確信した。


腹も膨れて、さて東尋坊の公園で今夜は宿を取るかと思い、
スーパーカブを走らせる。


そしてアレが起きる事になる。


  1. 2016/08/18(木) 21:18:48|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第13夜~sunset the tojinbo~






センチメンタルは俺の専売特許だから、
そんな気持ちのまま、日が傾きかけた日本海への道を走る。


背中に体臭もとい、哀愁を帯びて、
夕陽を浴びながら走るスーパーカブ1台。


後ろ姿の時雨ていくか


そーいえば、2日風呂に入っていないな……


やがて、日本海が見えた。

間もなく東尋坊に到着する。


サークルKで今夜のツマミを購入して、一代観光地の東尋坊に着いた。


時間も時間だから、人もまばらで良い感じだ。


晩飯をあてにしていたが、店は仕舞い始めていた。


バイクを駐輪場に停車。

小さいバイクは駐車に金が掛からないのが良いところだ。

何処にでも停められるし、何処にでも入っていける。


どれどれ。


中々来る機会も無いからじっくり眺めてやろうじゃないか!


東尋坊写真





これはすげぇ!

自然のげーじつだ!


東尋坊写真その2










波による浸食と言うことは、
結構軟らかい石なのだろう。

それが織り成す絶景。


あいにく、雲が掛かり夕陽を見ることが出来ない。

とりあえずはしっこまで行ってみる。






こ、こえぇ……


船からも断崖を見ることが出来ると言う。


上から見るより、見上げた方が更に迫力があるんだろうな~







とにもかくにも圧倒され、
東尋坊を後にする。


近くに適当な芝生の公園を見つけたので、
今夜はここをキャンプ地としようと決めて、

いかんせん汗と埃でベトベトの身体を洗いたくて、芦原温泉へ向かうことにした。
  1. 2016/08/16(火) 21:43:03|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第12夜~永平寺慕情~






靴下の穴を、クスクスと笑われた女性は、
一緒のお土産屋さんに車を停めていたのでした。

こ、これはもしや運命なのか!?


永平寺の奇跡なのか!?

と、

私は普段にないくらい狼狽いたしました。


お土産を一緒に選びます。


甘いのが好きなのだね。
僕も甘いのが好きなのだよ。

ああ、趣味が合うね。

で、何処から来たの?

私は宇都宮からだよ。

ああ、隣の県から来たのですか。

これからどちらへ?

私は東尋坊へ向かうのだよ。

あ、東尋坊はもう寄ってきたのだね。

と言う事は、私とは逆方向だね。

残念だなぁ~

まあ、私はバイクだから。
そう、このスーパーカブだよ。

こいつと一緒に京都から来たのだよ。


え?line?


あ、スマホじゃないからやってないんだよ。


え?あ、ああ、お互い気を付けて
良い旅をしよう。

うん、では又どこかで。


………………


「おばちゃん、熱いお茶ちょうだい」


私は熱いお茶を、キンツバと共に飲み干す。


「おばちゃん、今の女性が又ここに来たなら、
東京は葛飾柴又って所に、寅屋って言う団子屋があるから、何かあったらそこを訪ねなと言ってくれるかい?」


「俺は今日ほどガラケーが憎いと思った事は無いよ……だけどまあ、仕方無い。
俺はこれから東尋坊でもって、世俗の垢を洗い流してくるよ」


「せっかく永平寺まで来て、生まれ変わったと思ったんだが、まだまだ世俗の垢は拭いきれないもんだねぇ」


「東尋坊の沈んでいく夕陽に手を合わせて、あの娘の身体が丈夫になります様にって、俺にはそれくらいしか出来ねえからな」


彼女は少し身体が弱いようだった。


でも、1人旅を続ける。

その凛とした強さが、綺麗な娘だった。


お土産を宅急便で送り、私も又旅を続ける。


一期一会と主人公

どちらも禅語であり、改めて言葉を噛み締めた。
  1. 2016/08/15(月) 22:02:03|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第11夜~HEYHEY永平寺!~





永平寺に到着するまでに、
数多のご飯ポイントが存在した。


ただ、先にも述べたように、
追い抜いたなら、そこからはエクストリーム(ちょっと意味は違うか)

加賀、福井とバイクを進めること90分


休みなく、永平寺の門前まで走りきった。


「た、タバコを吸いたい……」


門前の一番初めにあるお土産屋さんに、


「お土産買うから、バイク停めさせて!」

と、言うと、


快く駐車させてくれた。

運転手がボロボロの
聞いた事もない土地のピンクナンバーのスーパーカブ。


興味深々で色々聞かれた。


まあ、一先ず永平寺に行ってくると、
お土産屋さんに話して、
立派な参道を歩いて門まで行く。










受付し、入場券を購入し、
お寺に上がるのだが、

ここで一つ、ある事に気づいた。



「あ?靴下穴あいてら……」



みすぼらしさなど気にもしない、
合理的であればどんな服装ですら容認する。
スーパーカブな格好は、それに尽きると断言している俺。

尚且つ、大雑把類、テキトー属、その動態標本の見本とも言うべきコンボイさんだ。

しかし、流石に禅の総本山において、
こう言う細かいところにも気を使わないと、
駄目だと思ったわけで。

慌てて靴下を、靴を入れたビニール袋に放り込む。


「ぬっ!禅とは、穴の空いた靴下だな」


などと、意味のわからぬ事をいっていたら、
それを聞いていた女性が居たのでした。


クスクスと、笑われたのでした。


父さん、僕の靴下は女性を笑わせる事が出来た訳で……



広間に案内され、
永平寺についてレクチャーを受けた。


前々から予備知識は在った。

興味があった場所だし、
禅の所作や、思想など、影響を受けていただけに、
自ずと興奮していたのだろう。


説明を受けるのにも熱がこもる。

前のめりに、食いぎみに頷いたり。
説明していたお坊さん、やりづらそうだったな……



総門をくぐるのは、生涯で二度。


入門と退山の時だけ。


うおっ!すげぇ!やっぱし、本当なんだな!

とか、俺は一々リアクションしていた。


説明が終わり、いよいよ永平寺の中を見ることが出来る。


テンションは最高潮。


そう言えば、風呂とトイレでは、話してはいけないと言っていた。

七堂伽藍、禅のラビリンス

所作全てが禅の修行。


その世界に、いよいよ以て入り込む事になった。


大広間の天井画






ピンぼけしているが気にしないでくれよな。

俺は思わず寝そべって魅入った。


ああ、俺にこの絵の才能が少しでもあれば、人生は少し変わっていたかも知れない。

などと、たらればに浸る。


季節の草木や花が描かれた格子天井の曼陀羅。

寺院に居ながらも四季を愛でる事が出来るのだろう。



更に進む。


長い階段。






禅の修行僧は命懸けだと言う。


修行全てを意識して、日々励んでいる。

掃除も隅々まで行き届いて、裸足の足が喜ぶ。


これって、凄いことじゃないか?


食事も大切にして、命懸けで食事をすると言う。

つまりは、命を頂くと言う
我々は日々当たり前の欲求に、胃を満たしているが、
それすら当たり前じゃなく、食べる行為に向き合うと言う。


惰性じゃなく、一つ一つの行為を確認している。

石の廊下から見た景色。





整った均整がとれた庭は、
木々までもが当たり前のように溶け込む。

あたかも、この庭に在るのが当然とでも言うような、
手が行き届いた自然の調和。

素晴らしいな~

渡る風が気持ち良い。


礼拝し、気持ちを整えて伽藍を廻る。


永平寺名物の巨大なすりこぎ。


撫でながらなんちゃらするとなんちゃらだと言う、
アレだ。






で、でかいっ!


で、黒くて太い!


世の中は、男と女しか
居ないのだな~と
改めて悟った永平寺の大伽藍。


お決まりの寺社仏閣で必ず購入する交通安全ステッカーを、
売店で買うのだった。
  1. 2016/08/14(日) 22:17:54|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第10夜~小浜で海鮮丼を食べるしかねぇ~





京都の高雄は、鳥獣戯画が有名な高山寺がある。

何度か訪れた事があるが、秋がとても素晴らしい。

そう、紅葉シーズン。


今回は別段立ち寄らず、高雄から先を目指すのだが、
何せ初めての道。

テンションが上がる。

時刻はまだ10時前後。
京都市内滞在は僅か二時間。


京都を満喫しに来たわけだが、
実は、福井県の永平寺が真の目的なのだった。

そうなのだ。


京都経由で福井、石川、富山を回る旅が、
今回の真の目的。


普段、北陸3県を訪れる事など余り無いし、
大型バイクなら日帰り出来る距離であっても、
小さいバイクで訪れるなんて、なかなか出来ない。

休みが在るから来れたわけで、ちょくちょく来れるほど
社会は甘くはない。



何気に小浜へ向かう道は、山岳道路だった。

ワインディングがキツいとかではなく、山を幾つも越える高規格道路で、
周山街道と呼ばれる国道だ。


途中美山ふれあい広場なる道の駅で、
暖かいものが食べたくて立ち寄るも、
まだ時間前の為、名物のアイスクリームしか売っていなかった。


流石に山道は夏でも寒く、途中から上着を着て走ってきたので、
アイスクリームはキツい。

暖かいコーヒーが売っていたので、それをすすった。


休日はライダーで賑わうと言う道の駅らしいが、
平日の今も結構ライダーが休んでいた。

女性が1人、ハーレーに乗っていて、
この道の駅のベンチに腰掛けてアイスクリームを食べている姿は、
何気に格好が良い。


他の男性ライダーの視線を釘付けにしていて、
声を掛けようか迷っているオーラを
彼女はきっと敏感にキャッチしているはずだ。


そう言うのを見ているのは楽しい。


俺のバイクの10倍もある排気量のハーレーを、
ビシッとした美女が乗っている。

それだけでも絵になるし、なまじ男などよりもかっこいい。


ツーリングバックに手拭いをぶら下げて走っている小汚い男が、
彼女に声を掛ける道理はない。


早々に道の駅を後にした。



風景は目まぐるしく、関西の山々の表情を見せてくれる。


日本中どこでも、さほど変わらない山岳の景色だが、
土地土地の匂いと、色や形は皆少し違っていて、
小さいバイクならではのゆっくりとした変化を、
コマ送りに見せてくれるペラペラ漫画のように
毎分楽しむ事が出来る。


だから退屈しないのが、原付二種の面白い所だろう。


身体を小さいバイクに任せて、アクセルを開ける。

新幹線や飛行機、
観光バスや乗用車では中々味わえないリアルな地面との距離。

1人きり。


寒さ暑さの直接的な体感。


全てを含んで、余りある冒険的な要素は、
バイクならではだ。


海に帰る人。

山に帰る人。

さしずめバイクに乗る人は、
路に帰る人だろうか。


それぞれの冒険のフィールドに、最終的には帰っていく。



やがて日本海が見えてくる。


彼の海は、
いつも唐突に姿を現し、俺を狼狽させる。


もうそろそろ海だな~何て、心構えもできていない状況で、突然見えるからだ。


どうやら、小浜に着いたみたいだ。


海鮮丼を食べるぞ!!


なにせ、若狭鯖街道を選択しなかったんだ。
小浜では、鯖を食いたいし、
プリップリのイクラとか、ウニとか、
ナマエビなんかを食べたいものだ。


小浜港の写真





周辺に市場らしきものを見付けるが、まだ他にも在るかもしれない。

次の店だ。

よし、次の店だ。

また、次の店だ。



………………



結局国道に乗ってしまった。


昼を告げる音楽が聞こえる。


あれ?


どうしよう。


結局なにも食べてないじゃんか……


そうなのだ。


1人旅は、何気に飯を抜きやすいのだ。


まして、車を一台でも追い抜いたなら、
もう止まることは出来ない。


ガンガン追い抜いて、進む以外に選択肢は無い。


自分で言うのも何だが、なんと言うマッチポンプ……


結局、小浜から永平寺まで、
走ってしまった。






  1. 2016/08/11(木) 20:42:32|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第9夜~栃木のカブ、京都を走る~




琵琶湖の大津から国道367を大原に抜ければ

京都市内に入る。


早朝、快音を響かせ、
1台のスーパーカブが峠を駆け抜ける。


喧騒の前、京都はこれから始まる1日を見据えているかの様だ。


しばらく走り、右手にセブンイレブンを確認して、停車。

朝飯はレッドブルと塩むすび。

エネルギーのみの補給に専念する。


銀閣寺において、お土産を購入するべく
百万遍を銀閣寺方面へ。

昨年も訪れた銀閣寺のお土産屋さん。


ちりめんと八つ橋。

実に京都らしいお土産。

これで、義理は立つ。
お土産も決まり、郵便で送るとして、しからば観光を重視できる。


さてさて、京都市内は沢山の原付が闊歩する。

通学に通勤、
狭い道もスイスイ行けるから、
どんな道も、かなりの速度で走っている。

ピンクナンバー天国と言っても過言ではない京都は、様々な原付を見れるから楽しい。

勿論、普通のバイクも走っているし、市バスも朝から元気に走る。


銀閣寺に到着して、銀閣寺傍の哲学の道に面した、お土産屋さん付近にバイクを停車してお店へ行く。


しかし、まだ閉まっていた!!

銀閣寺付近の写真




ぬわんだと!!


お店が開くまで、まだ一時間位ある。


待つか?
とも、思ったが、
まあ、又今度来ることにしよう。


出鼻で予定が狂い、何だかんだで通勤時間にかぶり始めた。


市内は凄い交通量だ。


しばらく市内を流しつつ、出町柳から北野天満宮を通りすぎ、
北野白梅町駅の横を通り過ぎ、嵐山へ向かう。


この近辺はかなりローカルで大好きだ。
観光地臭くないと言うか、生活が感じられると言うか。


嵐山へ向かう途中、バイクや車と絡みつつ、
市内を走るのは気持ちが良い。


きたねぇなりの田舎者のカブ野郎は、
筋金入りの長距離ランナーなのだ。

毎日京都を走り慣れた感をプンプンさせながら、
調子こいて、俺を煽って追い越して行っても、お主たちなど屁でも何でもない。


競争しに来ているんじゃない。
ツーリングに来ているのだ。

そう言うものだ。


カブはやがて嵐山に到着した。


お店が並ぶ通り、つまり渡月橋手前の道路にバイクを停めて、
辺りを見渡す。


係わらない方が良いみたいな空気が、
俺に伝わってくるのが解る。


観光客なのか、可愛い女子が多い。


思わず、「おお!可愛い」と、独り言を声に出して言っていた。


女子も心得て居る感じで、
横断歩道を渡りながら笑ってくれる。


これこれ。


どーせ、2度と会うこともないんだ、だったら素直に可愛かったり、綺麗だったら声に出して言ってしまおう。


抹茶アイスを食べながら、
嵐山を歩く。


ボロクソの靴は、穴が開いているから涼しいが、
靴底が減っているから衝撃が痛い。


ミリタリーパンツも、厚手なので捲り上げて歩く。


まあ、この町には似つかわしくない格好だな。


嵯峨野の野仏を見に行く。


歴史が深く、
何度も同じ民族同士で戦ってきた戦場でもある京都は、
そりゃあ色々在るわけで。


オカルトマニアも喜ぶ心霊スポットも多数存在していたりする。


居る居ない、出る出ない、見える見えないは別として、
そう言う場所での先人の思いや、歴史を軽んじてはならない。

同情するとかじゃなくて、
そこには命が確かに存在したのだと、認識して畏敬の念を持たなければならないわけだ。


それを続けるのが旅人の心得で、
無闇に土足と無神経で、そう言う所に踏み込んではならない。


それを旅の信条にしている俺は、
幽霊街道だろうが、お化けトンネルだろうが、
行かなければ帰れないし、進まなければ辿り着けないのも知っている。

仮に何かを感じたり、見てしまったとしても、
もうそれは仕方無いと諦めるしかない。


長い歴史と、沢山の人の命が在って、
我々も生きている。

不条理に亡くなった魂だってそれこそ沢山あるだろう。

でも、それを知っていても、生きていかなければならないのが、我々の使命で、今を生きてるって事だ。

それをわきまえて、知らない土地と対峙する。


そんな事を考えながら野仏を見ていた。


風葬の跡。


見えない場所に遺体を持っていく風習。


そう言う歴史もあったのだと認識する事も大切だと思った。



渡月橋の写真





さてさて、
これから福井へでも行ってみるかと、

密かにほくそ笑む俺。


高雄を抜けて、小浜を目指すことにした。


  1. 2016/08/10(水) 17:43:28|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第8夜~琵琶湖一夜~




テントの設営中に、激しい便意に襲われる。


「琵琶湖の祟りか!?」

と、トイレに駆け込んだ。


テントに戻ると、もう一つテントが立っていることに気づいた。


テーブルを出して、テントの脇で食事などをしていた。


バイク乗りかなと思ったが、
車のキャンパーの様だ。

特に話すこともないので、俺は俺で酒とツマミを持って、
道の駅のベンチで一杯引っかけ始めた。


湖畔から吹き渡る風が心地いい。


昨年は車のイモビライザーが壊れた車が、
クラクションを鳴らしたまま遠ざかって行く事件があって、爆笑したが、
今年は今のところ何もなく、穏やかだ。


時おり、道の駅に似つかわしくない女性の声がする。
おそらくはデリヘルの拠点になっているのか?


ワゴン車から降りて、何処ともなく消えていく。

ウィスキーに、ジッポで炙って食べるスルメいかは、
なかなか合う。


水割りにもロックにもしない。

そのまま飲んでいれば、しこたまに酔う。


眠気が増してきたのを感じて、1人酒盛りをお開きにする。


歯ブラシとマグカップと、手拭いを持って、
顔やら体を拭いて、歯を磨き、
テントで横になり、入り口から夜空を眺めると、
星がとても綺麗だった。

ラジオからはご当地CMが流れ、
思わず遠くに居るのを実感するが、
それより何より一人旅の解放感は昨夜よりも色濃く、充実した時間を与えてくれた。


「明日は何処へ行こうかな~」

とか、考えているうちにぐっすりと寝入ってしまった。


深夜、


道の駅のマドロミを破る騒音が、辺りに響く。


「ぐおっ!!珍走の類いか?」


ブオンブオンと、バイクに優しくない音を立てながら、
道の駅を暴走する。


つーか、こんなところで爆音出して走ってもしゃーないじゃん。


全くもって自己顕示欲が強いのも困りものだ。


まあ、いい。


価値観の相違は、交わらんのだろう。


しばらく、珍走のぼっこれポンコツ排気音と、
コールとは程遠い右手の運動を聞いているうちに、
何処へともなく居なくなった。


はい、さよなら~。


テントの入り口が全開だった事に気づいて、
網にして又もやまどろんだ。


虫除けの電池で動く奴は最強だった。


マジで虫が寄って来ない。



朝日。


琵琶湖を染める灼熱の太陽。


時刻は午前6時。


写真は琵琶湖大橋






そして、俺の旅館(笑)


下が芝生だと眠りが良い。







さて、京都に行って
嵐山散策でもするぜベイベー。


まずは、顔と頭を洗おう。


  1. 2016/08/09(火) 22:23:35|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第7夜~琵琶湖半周でCoCo壱~






兎に角だ。


この国道41号は灼熱で、
体力をガンガン奪われる。

なるべく3桁国道が良い。

何故なら山道を走れるからだ。


皆も知っていると思うが、山の木陰の涼しい冷気。

あれを味わうのがバイクの醍醐味だ。


「うわ~クーラーみたい!」


あの感動。


そしてトンネルの常軌を逸した涼しさ。


住みたくなる。


夏の間、トンネルで過ごしたくなるオアシス感。

山道国道には、灼熱の夏に対抗できるツールが
満載にあるからだ。



バイクで旅をしている我々などは、
車の人には涼しそうに映っているかも知れない。

それは全くの誤解だ。



それ、アレだから。


まごうことなきアレだから。


つまりはスリムイズステイ。

痩せ我慢だ。


「ああ~前の車の中はクーラーで涼しいんだろうな~」

って、彼氏が助手席の彼女らしき人の頭を撫でていたりなんかを見ながら、思っている訳だ。


あと、「爆散して果てろ」とかも。


でも、走れば涼しいんだぜ。

とか、

この灼熱でタンデムしてたら、まあ、喧嘩別れするわな~など、

そんな事を思いながら、痩せ我慢の強がりで、走っているわけで。


だから、信号待ちとかで横をすり抜けて前に行く位は
大目に見てほしいものだ。


兎に角夏場は走っていないと死にそうなほど暑い。

鮫やマグロみたいに、泳いでいないとダメになるアレに似た感覚と、
さほど気にもされていないのに、車とか人の目を気にしちゃう自意識と、
自己暗示を掛ける痩せ我慢が、バイク乗りなんだろうさ。


話がそれたが、下呂温泉を通過して、結局岐阜市近くまで走り、
滋賀県に抜ける山道国道を選択した。

下呂温泉で温泉に入ると言う選択肢も無いわけではなかった。

ただ、暑くて川ならともかく、温泉はダメだろうと。

温泉に入ったら、間違いなくここで撃沈し、キャンプになる。

そう決断して、山道国道を選択する。



いやはや、これは正解だった。


やはり山道は涼しい。


しかも、昨年も走った道だけに、土地勘があるから楽に進める。


一体幾つの峠とトンネルを抜けた事だろう。


スーパーカブと一体化し、ひたすら車も走っていない山道国道を走り抜けた。


やがて関ヶ原の看板が見えてくる。


よっしゃ、このまま琵琶湖を京都側へ抜けてやるぜ!


と、思ったら、

手前を左折し、

延々と琵琶湖の北側を走り、彦根を通り抜けることに。


うわっ!しまった!


まあ、昨年は反対側を走ったし良いかな~

とか、思っていたが、

琵琶湖大橋まではエライ遠かった。


ず~~~~~っと、琵琶湖。

右手側はもう常に琵琶湖。


こんなに大きかったのかと、
改めてその大きさに驚いたのだった。


走る事一時間半位かな?

やがて日は傾き、薄暗くなる頃に、琵琶湖大橋に到着。


昨年は大型バイクだったが、今回は原付二種。

琵琶湖大橋通行料金は20円だった。


つーか、金とるのね……

大津市内で、片っ端から飯屋を探す。



何処にでもある飯屋が国道を埋めるのだが、
やはりご当地名物を食べてこその旅。



で、

CoCo壱を選択する(笑)


ムショーに、あのCoCo壱のカレーが食べたくなったからだ。


安定の知ってる味(笑)


因みに2辛

600g

ほうれん草カレーで、ソーセージトッピング。


安定の知ってる味(笑)



たらふく食べて、福神漬けを半分位平らげる。


1日中走りっぱなし。


喉はガラガラ。


腹はペコペコ。


久々の人との会話は、CoCo壱の注文と言うこの日。

琵琶湖の道の駅にて、昨年同様眠る事にした。

  1. 2016/08/08(月) 20:17:50|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第6夜~スーパーカブの山嶺~



塩尻から南下して、中山道をひた走る。

で、開田村から朝日村へ抜ける361号を御嶽山周りの木曽山中を抜ける道を選択。


しかし、御嶽山は、寒かった。


日が高いのに、寒かった。


しかし、とても美しく、切ない。


バイクともすれ違うが、カブで昇る奴は、今のところ俺だけだった。


木曽の山は深く、絶対に確認されていない生物が居るに違いない。

そう思える山々だった。

ここから一気に山を下り、岐阜へ突入するのだが、
凄い山道を延々と走る事になる。

猿に遭遇。


目を合わせなければ、奴等はバイクの音で逃げていく。


タイトなコーナーで車とのニアミスも何度か遭遇。

あっぶねぇ~……

小さいバイクで良かったと思うような、
息の抜けない過激なコーナーの連続。


あんまり寝ていないのと、
平地との気温差に、セーフティーマージンが希薄になっていると実感。


思えば朝から何も食べていない。


しかし深い木曽の山々は、絶景だった。

と言うか、何か居る。

絶対にUMA的な何かが、存在しているに違いない!


やがて道は広くなり、道の駅の案内看板が見えた。


今回は走り込み中心にならざる得ないので、
あんまり写真は撮っていないが、
要所では撮ったので、掲載したいと思う。


で、道の駅に到着。





名前?


ちょっとわかんない。


兎に角飯と水分だ!

今回初の旅飯は、

飛騨ラーメン?と、ここの名物ニンニクを使ったチャーハンを、
がっつり食べる。


おっ!


元気もりもり!!(失笑)

一気に体温が上がる。


思えば、この道の駅まで朝から休まずに走ってきたからな~。


コーラを一気に飲み干す。


てか、しょっぱいのと甘いので、
余計に喉が乾く。


厳かな渇き

って、やつだ。(失笑)


で、水道の水をがぶ飲み。


タバコを吸うと、大分落ち着いた。


辺りの景色を観察して、木陰に横たわり仮眠する。

カミングスーン。


鳥のさえずり、
川のせせらぎ、
セミの声、

夏だな~……





程好い風が木陰の私を憩う。

知らず知らずに、眠りに陥る。


昼寝しても、時間を気にしないから良い。


これぞ一人旅。



「むにゃむにゃ…もう食べられないよ……」


目覚めたのお昼の1時半であった。



「おしっ!とりあえず琵琶湖見よう」


スーパーカブに股がり、一路下呂温泉を目指し走り出す。


お日様は、容赦なく、
俺とバイクに照り付ける。

  1. 2016/08/04(木) 20:31:46|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第5夜~木曽の山には何かが居る~






早朝。


まだ、5時くらいか?


草刈り機の甲高いエンジン音で
俺の睡眠は終わりを告げた。


つーか、二三時間しか、寝てねぇから!!


だが、仕方ない。

間借りさせてもらっている身で、贅沢は言えない。


南アルプスの天然水で顔と頭を洗う。


うぅ……ちめたい。

で、気持ちが良い。


旅に必要な物の一つに、タオルがある。


夏は基本的にタオル一枚と
手拭いがあれば最強で、何泊であろうとこの二枚で足りる。


何を隠そう、手拭いだけで風呂も洗面も、ヘルメットのシールド拭きも
全て行うことが出来るのだ。


バックに結び、炎天下のなか走っていればすぐに乾くし、
汚れたら石鹸で(道の駅のトイレの石鹸)洗って、
同じようにぶら下げていれば、あっという間に乾いて清潔だ。


タオルが登場するのは風呂上がり。

バスタオルじゃなくて、普通のタオルで充分。


乾くのに時間は掛かるが、
基本バックに縛って乾かすのは同じだ。


夜間、テントの中にでもぶら下げておけば、やはり乾くし問題ない。


でかいバイクで旅をするときは、
バンダナを持っていく。

手拭いと同じ使い方だが、バンダナはウエストバックに縛って乾かす。


手拭いよりも見栄えが良いかな~くらいの感じだが、
バック本体にタオルを縛って走るので、
二ついっぺんに乾かすには合理的なやりかただと思う。


テントだマットだのを安いバックに詰め込んで、
バイクに載せ、二日目が始まる。


天気は晴天。

朝方空気は涼しい。


時刻は6時半。


上着を脱いで、チームTシャツに長袖のインナーを着込む。


甲州街道を諏訪に向けて走り出す。


ペースは上がるが、いかんせん平日だ。

出勤する車が多い。


諏訪市内は凄く良い町だった。

諏訪湖沿岸に街が栄え、生活があり、学生も沢山居る。


朝の諏訪湖は、そりゃあもう綺麗だった。
朝日がキラキラと湖面を照らし、
諏訪の人は、きっと変わらない日常の景色なのだろうけど、初めて来た人間には
堪らなくきれいに見えてしまうのが常だ。


道行く通勤の車に、
「お勤めご苦労さん!」などと、少しの皮肉を込める。

何せこっちだって夏休みだ。卑屈になる義理はないが、やはりね……


朝飯も食わず、
カブにガソリンを入れて更に西へ。

塩尻から、南下して御嶽山を目指して走る。


二日目の移動距離で、最終的に何処まで行けるかが決まる。


京都は、まだまだ先だ。

甲州街道から木曽路へ。
とにかく高い山々の間を走り抜けて、中央アルプスが、
青空に浮かんで見えた。

  1. 2016/08/03(水) 23:34:37|
  2. コンボイ
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やがて、おだてられた栗鼠は、その舞台に上がった。





写真は前日に会津へソースカツ丼を食べに行ってきた奴。


久々に残しちゃうかもと、危機感を募らせ、30分で完食した。



改めまして、
真岡リスフェスは、皆さんご来場くださいましてありがとうございました。


私はね、


益子の窯共センターでね、
せっかく買った益子焼きが割れて、
一緒に行った同級生の女子に失笑を買うという
フェスをやって来たわけなのだが、

首はむち打ち
右手は擦りむき
オマケに腰を強打して
日本悶絶協会が定める、悶絶レベル2級に相当する痛みを申請して
真岡リスフェスに出場する事になったのだが、

勿論、本番はそんな痛みを見せるわけもなく、
悶絶レベルが鰻登りになっていくのは申請しないで、
ベースを弾いた訳ですから、
誰か褒めて頂きたいものだ。


まあ、ウェットかつニヒルなジョークはここまでにして、
リスフェスに出演させて頂きありがとうございました。

と、言いたい。

痛いじゃなくて言いたい。


まさか、あそこにライブが出来る場所が在ったとは、全然知らなかったな~。

本当にビックリだった。

手前の神社にはよく行くんだが、流石にリス園までは行かなかった。


今度はリス園にも遊びにいこうと思った。


え?

ライブをやってみた感想?


いや~思いの外やり易かった。

個人的には、又やってみたいステージだと思った。


あのクーラーみたいな奴、すんごい涼しかった。


ウサギがメチャクチャ可愛かった。


ずっと見ていたかったし、本気で飼おうか検討中。


凛の打ち上げは民亭。
初めて行ったが、私のモロツボだった。

これは、又何度でも行きたくなるお店だ。

そんな日曜日だった。

  1. 2016/08/03(水) 00:19:45|
  2. コンボイ
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スーパーカブと野宿しようぜ!第4夜~ガチの南アルプスの天然水~



夏の夜は気持ちが良い。
走るなら夏の夜は最高だが、
甲州街道は寒すぎた。


晩秋ならともかく、
今の季節にこの寒さは想定外だった。


カッパを着たら負けだと言い聞かせて育ってきた私は、
その言い付けを破りたくなるほど、カッパを羽織る誘惑に負けそうになった。


甲州街道24時


ローソンで晩酌の支度をするべく
ツマミとウィスキーを買い込む。


俺みたいに普段酒を飲まないやつは、
ストレートですすっていると、あっという間に酔いが回る。


なので、初日のウィスキーが、帰る頃に無くなるくらいでちょうど良い。

酒代も安く上がるし。


ビーフジャーキーと焼き鳥の缶詰め
スルメにカルパス。


それを買い込んで道の駅を探す。


夜中だから、いい加減ビバークしたいが、
手頃な道の駅が見付からず、結局道の駅白州に辿り着いた。


寝る場所の条件は、トイレがある場所。

雨が降ったら避難できる東屋がある場所。

それだけだ。


欲を言えば、静かなら尚良い。


この道の駅白州は、一日目のキャンプ地としてはAランクであった。


なにせ、湧き水が在るではないか。


歯も顔も洗えるし、あいたペットボトルに水もくめるし、
ストーブバーナーがあれば、美味しい水でカップラーメンを作れる。


奥は静かな感じなので、テントを張るにはうってつけだ。


ここに決めた。


初日のキャンプは、涼しい風が吹く白州。

テントを設営し、マットと被る布を用意し、
ハーパンとTシャツで晩酌すべく喫煙所に行く。


早速南アルプスの天然水をくみ、ステンレスのマグカップに入れて水割りをつくり、
チビチビ始める。


なんと言うか、普段酒を飲まないのに、
バイクで旅した時だけ飲むのは、
非日常であって、自分ではないような錯覚に陥る。


俺の考えるバイク乗りの理想の姿を、演じる事が出来る。


それこそが旅をする目的で、
観光旅行とは違う旅なんだな~とか、思う。


家には空調が効いた部屋やら、柔らかい布団やら、調理に必要な火力やら、テレビもなんでも在って、
特に不自由な訳ではない。

なのに、こんな不便を自ら進んでやるのは変わっている事かも知れない。

でも、旅が終わった時にふと感じる寂しさとか、
又日常に戻る気だるさや、便利さに対する有り難みを感じるには、

不便を知って、自由を知って、
初めて実感できるものなんだと思う。



とか、たいそうなことを書いていても、
結局旅が好きと言うことだけなのだが……


やがて一日目の夜は更ける。


ラジオは薄暗いテントの中で、
優しい音楽を流してくれる。

明日の天気も良さそうだ。



  1. 2016/08/01(月) 20:00:31|
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プロフィール

凛

Author:凛
雷都・栃木県宇都宮市を中心に活動しているバンド「凛~Linn~」

愛と平和
そして何ちゃねぇことや、どうでもいい唄を、アルコールとけむりの似合うサウンドに乗せ、誰かに「ありがとう」を
って言われるようなステージを目指し活動チュ~

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